アルコールとエタノールの違いとは?消毒効果も違う?

コロナの流行以降、消毒殺菌への関心も強い高まりを見せ、その需要に対応するかのごとく様々な除菌グッズが販売されています。

そこで問題となるのが、消毒用として売られているアルコールとエタノールにはどんな違いがあるのかという点ですね。

今回はアルコールやエタノールとはそれぞれどういったものなのか、消毒効果に違いはあるのかという点について解説していきます。

 

アルコールとエタノールの違い

 

アルコールとは

アルコールは酒類の主成分として広く知られていますが、あくまでもこれは総称としての呼び名です。

アルコール類全体の特徴としては有機物をよく溶かしたり、揮発しやすく可燃性であることなどが挙げられるでしょう。製造にはデンプン質や果実などの糖分を、酵母や細菌の力を使ってアルコール発酵させる方法が多くとられますが、アセチレンやエチレンと言ったものから工業的に合成されることも増えてきました。

このアルコールの中でもよく目にする機会があるのがメタノールとエタノールの2つでしょう。名前が似ていますが重要な違いがあるので、以下ではエタノールを基点として解説します。

 

エタノールとは

エタノールは正しくは「エチルアルコール」という名前のアルコールの一種です。別名酒精とも呼ばれており、一般的にお酒として飲むことができるのもこのエタノールになります。飲用できることからも基本的に人体に無害で、お酒や食品や化粧品への添加物としてもよく使用されます。

 

しかしエタノール単体で手に入れようとした場合注意したいのが、名前が似ている「メタノール」の存在です。エタノールと違い、メタノールは人体にとって非常に有害で、視神経にダメージを与える事から失明の危険性を孕んでいます。

当然用途が全く異なるので医薬品を取り扱っている現場にはメタノールは基本的に置いてありませんし、間違えることはほぼないでしょう。

 

消毒効果は?

上記の通り、エタノールも「エチルアルコール」という名前のアルコールの一種です。また基本的に「消毒用アルコール」として売られている商品は実質「消毒用エタノール」であり、どちらの名前を使っているかが違うだけになります。

エタノールには除菌・殺菌効果があり、無水エタノールと消毒用エタノールなどどれでもその効果は期待できます。しかし実は無水エタノールよりもアルコール濃度が70%から80%前後に薄めてある消毒用エタノールの方が除菌効果が高い事は覚えておきましょう。

実はアルコール濃度は高すぎると返って除菌に時間がかかってしまう性質があるため、除菌効果が必要分確保でき、その上で効果が素早く出る濃度に調整された「消毒用アルコール」こそが、コロナ対策には最適なのです。

 

消毒用アルコールと消毒用エタノールは同じもの

コロナ対策のための消毒液を探している時、アルコールとエタノールでどっちを選べばよいか迷うシーンは少なくありません。しかしどちらも同じエタノールであり、表記が違うだけなのでどちらでも同じ効果を期待できます。

またエタノールはお酒にも含まれているため、度数の高いお酒であれば、消毒用エタノールほどではありませんが一定の消毒効果を期待できるでしょう。

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