台風と温帯低気圧の違いとは?小学生にも分かるように解説します

日本の台風シーズンは8月~9月と言われています。この時期になるとテレビの気象ニュースでよく「台風は温帯低気圧に変わりました」というフレーズを耳にしますね。

台風と温帯低気圧の違い

温帯低気圧に変わると何が変わるの?
台風の勢力は弱まったって事?

そんな疑問を持っているあなた。今回は台風と温帯低気圧の違いを分かりやすく解説していきます。他にもなぜ台風は温帯低気圧に変わるのか、そのメカニズムについても書いていきます。

今まで疑問に思っていた方、知っているふりをしていた方もこの記事を読んで天気について勉強していってくださいね。

 

台風と温帯低気圧の違い

台風と温帯低気圧の違いはズバリ“構造の違い”なんです。よく誤解されがちですが、台風の強弱を表しているわけではありません。台風と温帯低気圧それぞれ詳しく見ていきましょう。

台風(熱帯低気圧)とは?

  • 熱帯低気圧が発達したもので、最大風速17.2m/s以上で台風となる
  • 海上のみで発生する
  • 暖かい空気からできている
  • 蒸発した海水の水蒸気が上空でたくさんの熱を放出し渦を巻いたもの
  • 中心に近づけば近づくほど暴風となる

温帯低気圧とは?

  • 北側の冷たい空気と南側の暖かい空気がぶつかり渦を巻くことによりできる
  • 冷たい空気と暖かい空気が混ざり合おうとするので“寒冷前線”“温暖前線”ができる
  • 海上、陸地どちらでも発生する
  • 冷たい空気と暖かい空気からできている
  • 広範囲で暴風となる

このような違いがあるので、台風が温帯低気圧に変わるという事は台風の構造の変化を意味しているのです。

 

なぜ台風は温帯低気圧に変わるのか?

台風が温帯低気圧に変わったとき、台風の構造はどのように変わっていくのでしょうか?

実は、台風は日本列島を北上しながら冷たい空気と混ざり合い少しずつ温帯低気圧に変化していくからです。

台風の特徴は暖かい空気からできている!でしたね。暖かい空気からできている台風の中心にまで冷たい空気が入り込み、暖かい空気の塊が無くなります。

暖かい空気だけでは無くなったとき台風の構造が変化した、つまり冷たい空気と暖かい空気となる「温帯低気圧に変わった」となるのです。

暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合った所を前線と呼ぶため、温帯低気圧に変われば前線が伴うという訳なのです。

 

反対に温帯低気圧が台風に変わることはあるの?

温帯低気圧が暖かい空気を取り込み、再度台風に変わる事はほとんどありえません。しかし、温帯低気圧が急速に発達すれば“爆弾低気圧”となり更に激しい暴風、大雨、高波となり被害が拡大する可能性はあります。

 

まとめ

さて、台風と温帯低気圧の違いとは?小学生にも分かるように解説します!について書きました。いくつかポイントをおさらいしてみましょう。

  • 台風と温帯低気圧の違いは構造の違いです
  • 台風は海上のみで発生し、温帯低気圧は海上と陸上どちらでも発生する
  • 台風は暖かい空気、温帯低気圧は暖かい空気と冷たい空気からできている
  • 台風は日本列島を北上しながら冷たい空気と混ざり合い温帯低気圧に変わる
  • 温帯低気圧が再び台風に変わることはほとんどない

ポイントとしてまとめてみましたがいかがでしたか?台風はこのようにして温帯低気圧に変わっていくのです。

また台風の最大風速が17.2m/s未満となれば熱帯低気圧に変わります。これは風速の変化で変わってくるので、また風速が増せば台風へと変わります。

台風、温帯低気圧、爆弾低気圧、熱帯低気圧といろいろ書きましたが、どれも不安定な天気を表します。急速に発達する場合もあるので、すばやく情報収集をして被害拡大を防ぎましょう。

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